課題
従来のWANアーキテクチャーから脱却し、すべてのオフィス拠点でインターネットのみのゼロトラスト戦略を採用
成果
シームレスなセキュア リモート アクセスをすべての従業員に提供
組織全体のセキュリティ インフラのコストを削減し、運用効率を向上
COVID-19によるロックダウン中も安全に事業を継続
以前は丸一日かかっていた新しいアプリケーションの起動が現在はわずか10分で完了
Powerco の概要
Powercoは、ニュージーランド北島全域で電力およびガスのインフラ事業を展開する大手企業であり、452,000件の接続を通じて、110万人の顧客に配電サービスを提供しています。
業界:
Energy, Oil, Gas, and Mining
本社:
ニュージーランド
Size:
450人の従業員
事例の詳細
より信頼性の高い接続環境を目指して
COVID-19によって世界が大混乱に陥る前、Powercoは自社のITインフラに関して明確な目標を掲げていました。それは、従来の広域ネットワーク(WAN)アーキテクチャーから脱却し、すべてのオフィス拠点でインターネットのみのゼロトラスト戦略を採用するというものでした。
同社の最高情報セキュリティ責任者であるAaron Gayton氏は、このプロセスの一環として、従来のWebフィルタリングと仮想プライベート ネットワーク(VPN)機能に代わるものを見つける必要があったと話します。
「当時、私たちは従来のオンプレミスVPN製品を使用していたのですが、機能してはいたものの、可用性は高くなく、一部のユーザーは接続を確立するために設定を微調整する必要があったため、ストレスにつながっていました。また、従業員の半分にしか対応できない規模でした」(Gayton氏)
Gayton氏は、アプリケーションの導入方法を変えることも目指していたと話します。目標は、プライベート アクセスが必要なすべてのアプリケーションをイントラネットから分離し、安全なポータルを通じて公開することでした。
COVID-19による優先事項の変更と導入計画の前倒し
さまざまな代替案を検討した結果、Powercoは2019年末にZscaler Internet AccessとZscaler Private Accessの導入を決定しました。これらの製品であれば、目指していたインターネットのみのネットワーク アーキテクチャーを容易にサポートできると判断したためです。
「当社はクラウドファーストの戦略を推進しているため、クラウドを前提に設計されたZscalerのプラットフォームは非常に魅力的でした。私たちが検討していた他の製品は、クラウドネイティブなプラットフォームではありませんでした。また、Zscalerは、ニュージーランドでインターネット アクセス製品のポイント オブ プレゼンスを持つ唯一のベンダーでした」(Gayton氏)
同社の情報セキュリティ(IS)部門は、Zscaler Professional Servicesと協力して、2月初旬に導入を開始しました。主要なアプリケーションはイントラネットから分離され、専用に構成された安全なポータルの背後に配置されました。
3月には、Zscaler Private Access (ZPA)をテストするためのパイロット ユーザー グループを設立しました。4週間にわたってZPAを全社的に導入する計画でしたが、テスト開始から1週間後にCOVID-19によるロックダウンが実施されたため、導入計画の前倒しを余儀なくされました。
Gayton氏は次のように話します。「1か月かけて導入を完了させる予定でしたが、実際にはわずか4日で全従業員にZPAを導入できました。これは当社が実施した中で最速のITプロジェクトであり、導入直後から問題なく機能しました」
「また、多くのユーザーから非常に好意的なフィードバックを受け取っています。シームレスに接続できる点や、設定や接続ボタンに煩わされない点が評価されています。ユーザーはノートパソコンを開くだけで、オフィスにいるかのように作業できるようになりました」(Gayton氏)
Gayton氏は、Zscaler Professional Serviceが提供するサポートを非常に高く評価しています。Zscaler Professional ServiceはPowercoのIS部門と緊密に連携し、同社が求めるアジャイル手法を採用しました。事前にソリューションを完全に設計してスコープを設定するのではなく、必要な要件を満たす実用最小限の製品(MVP)を展開し、その後テストと反復的な変更を通じてソリューションを改良しました。また、プロジェクトの進捗状況は毎日の電話会議で共有されたため、予定どおりに進めることができました。
Zscalerであらゆる場所の従業員を保護
Zscalerを導入したPowercoは、すべての従業員に安全なリモート ワーク環境を提供するプラットフォームを確立できただけでなく、他の大きなメリットも享受しています。たとえば、以前は丸一日かかり、ネットワーク、セキュリティ、アプリケーションの専門家のサポートが必要だった新しいアプリケーションの起動が、今ではわずか10分で完了します。
同社はまた、Zscalerとサイバー セキュリティ プラットフォームであるCrowdStrikeとの緊密な統合も活用しています。ユーザーがPowercoのアプリケーションやデータストアに接続する際、ZscalerはCrowdStrikeのアプリがバックグラウンドで起動しているかどうかを確認します。起動していない場合、そのユーザーのアクセスは自動的に拒否されます。
COVID-19の影響により、Powercoのインターネットのみのオフィス戦略に遅れが出たものの、年内には完了する予定であるとGayton氏は話します。この戦略の完了後には、Zscalerサービスにかかった費用を大幅に上回るコスト削減が見込まれています。
「総じて、Zscalerの導入によって当社のセキュリティ態勢は大幅に向上しました。在宅勤務の従業員はオフィス勤務時と同等、あるいはそれ以上に安全に作業できるようになっています。これは当社にとって大きな成果であり、Zscalerの存在なくして達成することはできませんでした」(Gayton氏)